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学校再開に向けて子どもたちに手紙を書きました。

小6の長男と、小4の長女に手紙を書きました。

3カ月もの長きにわたってほぼ家族としか接触のなかった我が子らが、同じく様々なメンタル状態の子どもたちと集団生活に突入する上で、心の準備ができたほうがよかろうという思惑のもとに書いた手紙です。大分願い強めになってしまった。反省。でも細かいことを気にしているとタイミングを逸してしまうので、とりあえず読んでもらいおしゃべりしながら二人の理解を確認し、必要に応じて補足のメッセージを書くつもりです。

※言葉や表現(タイミングもかも)は我が子らの認知やわが家のコミュニケーションに合わせています。もし共感して下さった方はご自由に、でもあくまでもタタキ台として、ご活用いただければと思います。

 

子どもたちへの手紙

~長期休校後の学校再開に向けて~


 新型コロナウィルスが世界的な大流行(=パンデミック)を起こして3か月以上になります。2月27日に安倍総理(そうり)が全国一斉の休校要請(ようせい=お願い)をし、まんぷく小では3月3日から休校期間に入りました。その時点では、それが3か月にも及ぶとは母も思っていませんでした。


 狭(せま)い家の中に家族3人ずっと一緒に缶詰(かんづめ)になって(閉じこもって)、色々ありましたね。「宿題しなさい!」「片付けなさい!」「はやく寝なさい!」。月1回の外食に行けなくなり、外でお友達と遊ぶこともできなくなりました。スイミングもお休みになって、家の外に出るのはゴミ捨てに行くときくらい。親子喧嘩(げんか)、兄妹喧嘩のない日はありませんでした。多分、他のご家庭でも多かれ少なかれ、わが家と同じような苦労があった3か月間だったのではないかと思います。


 そんな中、やっと少しずつ学校が始まります。みんなそれぞれの苦労を乗りこえて、学校に来ます。お仕事を休めない親御(おやご)さんの家では、ずっと子どもたちだけで留守番をしなくてはいけなかったかもしれない。在宅(ざいたく)ワークになった親御さんと一つ屋根の下では、毎日親の仕事に気を遣(つか)いながら過(す)ごさなくてはいけなかったかもしれない。親御さんが、医療(いりょう)や福祉(ふくし)、流通(りゅうつう)などで働く「エッセンシャルワーカー」で、感染(かんせん)におびえて今も日々を過ごしているかもしれない。


 もしかしたら、そうしたストレスで心が疲(つか)れてしまっている同級生がいるかもしれません。溜(た)まった鬱憤(うっぷん)は、怒りや苛立(いらだ)といったトゲトゲした気持ちとして発散されやすいものです。自己(じこ)コントロールが難(むずか)しい子どもたちは特にそうだと思います。


 でもね、一番のストレス発散は「楽しむこと」です。トゲトゲの気持ちをあおったり、自分もトゲトゲしたりするのは、さらなるストレスになります。自分がいやな気持になったり、いやな空気(=雰囲気(ふんいき))を出してしまった時や、同級生がそういうモードに陥(おちい)ってしまったとき、優しい気持ちを思い出して「どうしたら楽しめるか」を一番に考えるように、知恵をしぼってみてごらん。


 「楽しむ」って、色々なやりかたがあります。例えば、バカな話をして一緒に笑う。めいいっぱい体を動かす遊びをする。本を読むなど、好きなことを夢中でやる。安心できる場所で、空や富士山を眺めてみる…。どれでもいいからやってみよう。


 新型コロナウィルスは消えてなくなりません。それどころか、スペイン風邪(かぜ)やSARSといった過去(かこ)の疫病(えきびょう)の経験(けいけん)から、流行の第2波(は)、第3波が来ることも予想されています。そうした波が何回か到来(とうらい)したあと、だんだんと「ただの風邪」の1つになっていくと言われています。つまり、すぐにスッキリ解決(かいけつ)することはできないのです。それなら、うまく付き合って行くにはどうすればいいのかを考えましょう。


 いずれまた新しい疫病(えきびょう)は発生するでしょう。近い将来(しょうらい)か遠い将来か、いつになるかは見当(けんとう)もつかないけれど、いつだって病気のために人間同士がいがみ合うようなことになってはいけないと、母は思うのです。危機(きき)に直面した時こそ、助け合い、支え合える人類でありますように。今回のCOVID-19で経験した良いことも悪いことも、君たち今の子どもたちが未来に語り継(つ)ぎ、人類の知恵を正しく導(みちび)いていってください。


緊急(きんきゅう)事態(じたい)宣言(せんげん)解除(かいじょ)を目前(もくぜん)に控え(ひかえ)る2020年5月25日、母より。


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